禁煙や禁酒をすると、それに依存している場合は、程度の差こそあれ禁断症状が現れます。吸いたい、飲みたい、といった欲求や、それができないことへのイライラも出てくるでしょう。しかし、これを乗り越えたときに、人は人生において重要な悟りのようなものが開けるのかもしれません。ここに、5年間禁酒生活をした人が、人生の教訓となりうる5つの発見を話しています。

　この方は、5年ほど前に断酒することを決意しました。それまでも断酒しようとしていましたが、お酒の誘惑に負けてしまうことが多かったそうです。しかし、あるときに自分を含め多くの人に迷惑をかけてしまったために、ついにお酒を止める決心をしました。

　彼はこの5年間1滴もお酒を飲んでいません。そして、人生がとても素晴らしいものになったと言っています。

　今回ご紹介するのは、お酒の止め方、ではなく、辞めた結果どうなったか、について紹介させていただきます。

　1.痛み無くして得るものなし(No pain, no gain)

　断酒を始めると、しばしばお酒を飲みたい欲求に駆られ、飲みたいけど飲めない状況に苦しみます。辛くなって仕方なくなり、あなたを限界まで無気力にさせるでしょう。けれども、その限界を越えると、あなたは他の行動をせずにはいられなくなるはずです。

　どうやってその状況を変えるかを、必死になって探すようになります。これは禁酒に限った話ではなく、人間はどうしようもなく不快で、耐えられない状況になると、そこから何としてでも抜け出そうとするものです。その状況から抜け出すことで、すばらしい何かを得られるはずです。

　2.この世で唯一コントロールできるのはあなたの考えだけ

　当たり前のことですが、他人の考え、モノ、状況を変えるのは簡単なことではありません。しかし、どのような状況であっても、状況そのものは変えられなくても、あなたの考え方は変えることが出来ます。

　彼も、最初は短気な人でした。物事が自分の思い通りに行かないと、すぐに周りに当り散らしていたそうです。今では、外の状況をコントロールすることはできないと考えています。重要なことは、外で何が起こっているかではなく、起きた状況に対して、あなたがどう考えて、どんなふうに行動するかなのです。

　3．前向きに考える

　幼いときから起こりもしない未来について、必要以上に考え込んでしまう人がいると思います。　けど、考えてもみてください。　あなたの人生で一度でも、それが何かを良い方向に働いたことがあるでしょうか?　心配すればするほど幸せは遠ざかってしまいます.楽に考えると、自然に幸せが訪れるはずです。

　4．一人ではできない

　また、一人になるべきでもありません。最初、彼は自分自身だけの力で禁酒しようと試みました。しかし、徐々に自分ひとりでは出来ないことと、一人でしたくないことに気が付きました。

　プライドを捨てて思い切って人に頼ることは、人生で非常に貴重な教訓となったと彼は話しています。今は何の躊躇もなく、人に頼みごとができるようになったそうです。自分の心を開いて、弱さを見せることで、あなたと相手の距離は縮まるのです。

　5．人生で最も大切にしなければいけないのは、あなた自身

　彼は禁酒を始めて誰かとデートすると、お酒が飲めないことで相手と仲良くなるのが難しく、気の合う人もなかなか見つけられませんでした。そのことは彼を苛立たせましたが、今では気にしていません。人生で一番大切な人間関係の相手は自分自身だと気が付いたからです。人のことを考える時間を自分に充てることで、より自分を尊敬できるようになったと彼は言っています。結果として、自分のことを考えられるようになり、人生を楽に過ごせるようになったそうです。

　まとめ　

　何かに依存すると、そこから抜け出すことは容易ではないでしょう。そうならないようにするのが一番かもしれません。

　しかし、そうなってしまったとしても、人生を変えるチャンスだ! と考え、根気強く行動することで、いい一生を過ごせるのではないでしょうか。

　この記事は、Elite Dailyの「5 Life Lessons I’ve Learned In My 5 Years Of Being Sober」を参考にさせていただきました。