新郎新婦が事件現場でお互い一目惚れでゴールイン、というドラマの様な本当の話が新型コロナが猛威を振るう’21年にあった。

’21年春に入籍予定なのはロンドン警視庁の警官ロブ・ウィルキンスさん（右）と、救急救命士のペイジ・ストライドさん（左）。共に勤続12年になるベテランで、仕事では事件や救急の最前線で戦っている。

そんな2人の出逢いは3年前。西ロンドンのメイダ・ベールにあるインド料理店『Chicken Valley』だった。店内で起きた乱闘騒ぎで怪我人が出て店主が999番通報した所、現場に駆け付けたのがペイジさんとロブさんだった。

2人は怪我をした従業員や客の手当をし、聞き込みをした後、少し世話話をし、すぐに次の現場に移った。

ペイジさんはその時、ロブさんが胸に着けていたIDタグでフルネームを知り、FBでプロフィールを検索しメッセージを送り、それから2人の交際ははじまった。

この人誰だっけ？から一転

ロブさんはペイジさんからメッセージを受け取った時『この人誰だったけ？』と首を傾げたらしい。友達の友達でも同僚でもない、いたずらかも…と思い、恐る恐るペイジさんのプロフィールを覗いた。

『なんてこった！昨日の晩逢った救急隊員の女性じゃないか！向こうからメッセージをくれたなんて奇跡だと思ったよ。』

ロブさんはすっかり舞い上がってしまい、ペイジさんにメッセージを送り、デートの約束にこぎつけた。まだ世の中に新型コロナの波が押し寄せてなかった西ロンドン、2人は忙しくてなかなか逢えてなくても、この状態が続くと思っていた。

週末を2人で過ごすはずがパンデミックに…

付き合い初めてしばらくして、ロブさんはペイジさんに2人の休みが重なる週末だけでもデヴォンで過ごさないかと持ち掛けた。

2人はずっと仕事が忙しく、平日に逢うのはシフト上難しい。ならば週末にお互いの休みが取れる時だけデヴォンで過ごそうと決めた矢先に、新型コロナが英国を襲った。2人で週末を過ごす予定は延期になり、2人は仕事に忙殺される日々を送る事になってしまった。

が、’20年9月、ペイジさんの誕生月にロブさんはペイジさんにサプライズを用意していた…。

誕生日のサプライズに婚約

’20年9月、ペイジさんはロブさんに誕生日のお祝いをするよと言われ何気なしに行くと、ロブさんは婚約指輪を用意して待っていた。

『まさか、って思ったの。忙しくて逢う時間もなかなかなくて、このままどうなるのと先行き不安だった時に彼が婚約しようって言ってくれたのがとても嬉しかったわ。』とペイジさん。

『彼女は瞳が違ったんだ。今まで出逢った人とはね。見た目や若さじゃない。澄んだ知的な目をしていた。一目ぼれだったのは僕のほうさ』とロブさん。

イベント会社が結婚式をプレゼント

ロブさんはペイジさんに結婚指輪を送り、自分用には結婚指輪ならぬブレスレットを購入。婚約はしたものの結婚式も上げられない状態が続いていた。

そんな2人を見守っていた職場の同僚がリージェント・パーク内にあるイベント会社『Regent’s Conferentces & Events』に申し込んだのは昨年。

主催するRegent’s Conferentcesが、結婚式の費用￡20,000（302万円）負担するというものだった。

偶然にもロブさんとペイジさんのエピソードは主催者側の関心を惹き、2人はリージェンツ・パーク内で無料で結婚式を挙げる事が出来た。

ハンサムな人だったからダメモトだと思っていた

ロブさんにメッセージを送ったのはペイジさんだが彼女は絶対にロブさんにフラれないという自身があったのではなくその逆だったという。

『こんな若くてハンサムな男性、私なんて相手にしてくれないわと思ってメッセージを送ったのよ。』後になって一目ぼれだったと聞いて『もっと早くいってくれればよかったのに』とかえってペイジさんはガッカリしてしまったらしい。

コロナ禍でソーシャルディスタンスが叫ばれる中、恋人同士がつながる事すら難しい。そんな中、あえてお互いの関係を前に進ませた、ロブさんとペイジさんには頭がさがるのではないだろうか。

https://www.dailymail.co.uk/femail/article-9321777/Paramedic-Met-Police-officer-engaged-meeting-999-callout-fight-chicken-shop.html