”家族”ってやっぱりいいな~と思える『幸せへのキセキ』
つい先日CS放送で『幸せへのキセキ』を観ました。イギリスのジャーナリスト、ベンジャミン・ミーの回顧録を基に映画化されたこの作品は2012年に劇場公開されました。最愛の妻を亡くした男が2人の子どもと新たな人生を送ろうと郊外に住宅を購入。その家はなんと閉鎖中の動物園付という物件。動物園を再建することで人生や家族を見つめ直していくというヒューマン・ドラマで、2012年の公開前に原作者のベンジャミンさんも来日しており、当時多くのメディアで取り上げられ話題を呼んでいた作品です。原作のタイトルは『We Bought a Zoo』。“動物園購入”とテーマがズバリそのまま。動物園を丸ごと買ってしまったのが実話だというから驚きです。
あらすじ
半年前に愛する妻に先立たれたベンジャミン(マッド・デイモン)は閉鎖した動物園付の住宅を購入し、悲しみにくれる2人の子どもたちと共に新居へと引っ越す。何の経験も知識もないベンジャミンだったが、ある思いを胸に動物園を再オープンしようと決意する。しかし素人がゆえに、トラブルの連続、資金難にも悩まされ悪戦苦闘の日々が続く…
実を言いますと、基本的にこういった愛する家族、恋人の“死”をテーマにした作品は湿っぽすぎて個人的にはどうも苦手で、あまり観てみたいと思うほうではありません(笑)。人の死というものは、多かれ少なかれ、誰しも必ず経験することであり、その悲しみを乗り越える辛さというものは皆同じでそれぞれにドラマがあり、こういうケースだから“特別”ということはないのではなかろうかと。ましてや、夫婦になり自分たちで新たな家庭を築いていくとなればなおのこと、考えたくはないけれど“死”というものをいつかは受け止めなくてはいけないのでは…。こんな事を言ってものすごく冷酷な人間に思われそうですが、要するに悲しいばっかりは好きではないということです。しかしながら、そういった悲しみにひたる“お涙ちょうだい”的な作品は日本では非常に人気が高いですよね。やはり優しさ溢れる国民性がゆえに情も深いからでしょうか。日本は世界一優しい人が多い国と聞いたことがあります。
作品を紹介しているっていうのになんだか矛盾しているようですが(笑)私は当時この作品に魅力を感じるきっかけとなるものがありました。それはテレビです(笑)。なんのこっちゃと思われるかもしれませんが、当時、謀番組でこの動物園を買った家族について放送されていたのですが、動物園付の住宅を買うまでの経緯や奥さんの闘病生活といった内容に加え、子どもたちの父親に対する行動にえらく感心したんですね。まだまだ母親に甘えたい盛り年頃のほんの子どもが落ち込む父親を元気付けるのです。ずいぶん前なので、どんな言葉をかけたのかは覚えていないのですが、とにかく、子どもには不思議なパワーがあるなと思った記憶があります。
というわけでこれはただの“お涙ちょうだい劇”ではないと直観が働いたわけです。むしろ、見る者に幸福感を与えてくれそうな気配。その期待が裏切られることはありませんでした!
映画では、設定などの違いや多少の脚色もあるかもしれませんが、ベンジャミンさんの実体験がかなり忠実に反映されているそうです。それを再現した名優マッド・デイモンの演技はほんとに見ごたえあります。そして家族っていいな、とつくづく思える作品です。
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