元気が欲しいというときに『ジュリー&ジュリア』
今回はお料理好きな人はもとより、近頃なんだかやる気が出ない!という人にオススメの映画『ジュリー&ジュリア』を紹介したいと思います。「めぐり逢えたら」や「ユー・ガット・メール」のノーラ・エフロン監督がある2人の女性の実話を基に描いた作品です。
ノーラ・エフロン監督は残念なことに2012年に白血病のため他界、2009年に公開されたこの『ジュリー&ジュリア』が遺作となりました。トップ・フィルムメーカーとして名高いノーラ・エフロンですが、エッセイストでもあり、小説家でもあり、レポーターでもありました。あまり知られてはいませんが、彼女は、もともとはニューヨーク・ポストのジャーナリストで、70年代における女性のムーブメントを研究し、それに関する記事も執筆したことも。女性をとことん追求した女性の視点から描かれた2人の女性をメリル・ストリープとエイミー・アダムスが熱演しています。
ノーラ・エフロン(亨年71歳)
あらすじ
1949年、ジュリア・チャイルド(メリル・ストリープ)は、外交官である夫ポール(スタンリー・トゥッチ)とともにパリにやって来る。天真爛漫で食べることが大好きなジュリアはパリの芸術的な料理に魅了され、無謀にも名門料理校のプロ養成クラスに通いその後、誰でも簡単に作れる家庭料理の本を出版する。一方、現代のニューヨークでは、作家になる夢を持ちつつも、しがないOL生活を送るジュリー・パウエル(エイミー・アダムス)は、ある日、ジュリアの料理本のレシピすべてを365日で制覇し、それをブログに書こうと決意する。夫エリック(クリス・メッシーナ)の励ましもあり、順調に進んでいるようにも思えたのだが…
ノーラ・エフロンファンの方は必見の1本。残念ながらこの作品が遺作となってしまいましたが、アメリカでは知らない人はいないという、料理研究家のジュリアと現代に生きる30歳を目前に控え、何かしようといきり立つジュリアファンのジュリーを、女性を知り尽くした女性の視点で再現。ジュリア・チャイルドに扮したメリル・ストリープのちょっとオーバーな演技が、古き良きアメリカの象徴ともいえるジュリアという人柄を巧みに表現。ジュリア・チャイルドという人物を好きにならずにはいられません。思わず料理本を買ってしまいたくなってしまうほどです。
ジュリア・チャイルド本人
一方、現代に生きるジュリーというと、素直にすごいな~と思える人物です。何がすごいかというと、ジュリア・チャイルドの全524レシピを365日で制覇し、ブログに掲載しようという決意がすごい。仕事はフルタイム勤務、おまけに主婦です。晩ごはんはジュリアのレシピで、って言ったって毎日普通に仕事をしているわけですから、疲れているときなんかはたまに手抜きをしたいもの。しかしながら、だんな様の協力もあり奮闘するわけですね。作中のジュリーは、「努力は必ず報われるもの」と思わせてくれます。同時に、やっぱりやりたいことがあるのならば、しのごの言わず行動あるのみ、と妙に納得させられるところも。
ジュリー・パウエル本人
そもそも、このお二人のだんな様が何といっても協力的なのです。ホントにうらやましい限り。だからこそ、自分の好きなことに没頭できたのかもしれません。
既婚者も独身者も、生活にハリがなくてもやもやしている、何かを始めたいと思いつつもグズっているみなさん、この作品を見たらいろいろな意味で意欲がわいてくるかもしれませんよ。元気をくれる作品です。
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