やっぱり家族っていいですよ。『みんな元気−EVERYBODY’S FINE』
本日は『ニューシネマ・パラダイス』でおなじみのイタリアの名匠ジュゼッペ・トルナトーレ監督・脚本の『みんな元気』(90年)のリメイク版の『みんな元気』を紹介したいと思います。
このリメイク版『みんな元気』は2009年の作品で日本では劇場公開されませんでしたが、オリジナル版同様、名作と言えます。オリジナルをご覧になっていない方はぜひそちらも観ていただきたいのですが、残念ながらVHSのみ発売されているので今ではなかなかレンタルはできないかもしれませんね。
あらすじ
妻に先立たれたフランク(ロバート・デニーロ)には自慢の4人の子どもがいた。妻亡きあと、成人した子どもたちと絆を深めようと週末にバーベキューを計画する。しかし、子どもたちはそれぞれ理由をつけてキャンセル。家に来るものは誰ひとりとしていなかった。そこでフランクは自分が子どもたちを訪ねて驚かそうと大陸横断の旅に出る。それぞれがみな仕事で成功して幸せに暮らしていると信じていたフランクだったが、現実は思いもよらぬものだった。
DVDのパッケージからしてホームコメディと思わせるこの作品。ところがそうではありません。派手さはないものの、「家族」のつながり、愛情がいかに深いものなのかを改めて思い出させてくれる作品。もちろん、思わず笑みが浮かぶシーンも垣間見ることができますが、間違いなくコメディではないので、くれぐれもパッケージに騙されることのないようにご注意を。いくつになっても、親は親、子は子、家族は家族です。近頃、家族のありがたみを感じなくなってきてしまった、些細なことで大ゲンカをしてギクシャクするようになってしまった、自分のことで精いっぱいで離れて暮らす家族と音信不通ぎみだ、そんな思いのある人はじっくりとこの作品を味わってみてはいかがでしょうか。きっと心優しくなれるはず。
物語の内容もさることながら、やはり見どころは初老の父親を演じるロバート・デ・ニーロです。彼の演技の上手さを絶賛するのは野暮かもしれませんが、でも上手い。デ・ニーロと言えばマフィアのイメージが圧倒的に強いですが、この作品では一人寂しく暮らす、ただの不器用な父親。これといって特徴もない地味な役であるにもかかわらず、その存在感は大きい。細かい演技の1つ1つにとにかく「味」があるのです。デ・ニーロのその演技が心の奥底から感動をよびます。じわじわと攻める彼の演技にぜひ注目していただきたいです。
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