リアルすぎてやばい、でも笑えます『ヤング≒アダルト』
ついに映画『スノーホワイト』の続編『スノーホワイト/氷の王国』があさって5月27日に劇場公開されますが、今回はその出演者の一人、演技派女優のシャーリーズ・セロン主演の作品『ヤング≒アダルト』を紹介したいと思います。
ブロンドの美女シャーリーズ・セロンといえば数々の作品に出演し、ハリウッドで活躍する本格派女優ですが、中でも映画「モンスター」では、役づくりのために10キロ以上も体重を増やし、特殊メイクを施してまるで本人と分からないほどの姿に変貌し、実在の連続殺人犯を演じたことで世間を驚かせたのが個人的にはとても印象深く残っています。そんな真に迫った演技を披露してくれるシャーリーズ・セロンが映画『ヤング≒アダルト』で扮するのは、大人になりきれない30代後半バツイチのかなりイタい女性。監督は34歳と若手ながらも「サンキュー・スモーキング」「JUNO/ジュノ」「マイレージ、マイライフ」などを手がけたジェイソン・ライトマン。2011年の作品です。
あらすじ
37歳でバツイチ、恋人ナシ、自称作家だが、現在はゴーストライターとしてヤングアダルト小説を執筆中のメイビス(シャーリーズ・セロン)は満たされない日々を送っていた。そんなある日、高校時代の恋人バディ(パトリック・ウィルソン)から、子どもが生まれたという内容のメールが届く。それを見たメイビスは衝撃的に故郷の町へ舞い戻るわけだが…
シャーリーズ・セロン扮する主人公のメイビスは要するに、いつまでたっても過去の栄光から抜け出せない、まわりからするとホントに哀れに映ってしまう可愛そうな30代後半バツイチの女性。その“栄光”っていうのが、かつてはみんなの憧れ的存在でチヤホヤされる、いわゆる“女王様”ってやつで、それがしかも高校時代。しかし37歳になった今となっては酒と愛犬が唯一のお友達。実際にもたまに見かけますね、そういう人。高校時代の元カレの子ども出産のお知らせメールが来たことで、田舎町に帰郷するわけですが、何を勘違いしたのか、その元カレは自分にまだ気があるものだと信じてやまない。出産の報告だというのに、なぜそんな風に思えてしまうのかとっても不思議ですが、まあ、その元カレと再会を果たします、とりあえずは。普段はトレーナー姿で平気で出かけてしまう“元”ハイスクールクイーンはここぞとばかりに服もメイクもばっちりキメて行きます。
演じているのがシャーリーズ・セロンなだけにホントにお美しいのですが、中身はどうかしちゃってマス。何度か元カレのバディには会うのですが、当然のことながら彼のほうはヨリを戻す気などさらさらないわけで…
どんなに気合いを入れておめかしをしようとも、ないものはない、ですよ。
その事実を本人から告げられた元女王様は、ヤケ酒をくらい悪あがきをするわけですが、そのお姿の痛ましいこと…何かに執着するタイプのイタい女性って必ずといっていいほど酒を浴びるように飲む傾向がありますがなぜなんでしょうね。お酒は楽しく飲むものでしょう。
メイビスの暴走はそれにとどまりません。今度は傷ついた自分を癒すためか、とんでもない行動に出るのですが、もうそれが極めつけ。自分が優越感にひたれるならばもうどうでもいいといったところなのか…しかし、ここまでくると逆に尊敬(?)してしまう。いつまでも現実を受け入れられない、いや受け入れたくないアラフォー女。
故郷で赤っ恥をかいた上に、女王様時代には絶対にあり得ない行動をとってしまい、さんざん痛い思いをしてしまった主人公は自分のその考えを改めて…なんてパターンになりそうですが、メイビスはそうは転ばない。この作品は大人子どもの成長を描いた作品ではありません。何があってもその腐った根性はなおらず、決して成長することなく、今後もイタい女の道をまっしぐらに進むわけです。そこが笑えます。リアルすぎて笑えます。そうですよ、性格のひん曲がった女というものは一筋縄でいくものではありません。
ちょっと、主人公をこき下ろし過ぎましたが、別の角度から見るとバディの奥さんのひそかなリベンジのようにも捉えられます。「アンタはもう過去の人間よ」って。優しく振舞って見せているけど彼女が一番性ワルだったりして!?なんてことも。
映画「モンスター」でその美貌を崩しまくって熱演したシャーリーズ・セロンがこの作品では激痛のアラフォー、バツイチ、超勘違い女を、超リアルに熱演。女性のみなさんはさまざまな意味で警告と思って観ておくのもいいかも…(笑)そして公開目前の『スノーホワイト/氷の王国』ではどんな美しいシャーリーズが見られるのか…期待が膨らみます!
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